スピーカーネットワークのオーバーホール(JBL LX5、TANNOY HPD385用など)

当社では、スピーカーネットワーク(クロスオーバーネットワーク)の修理、オーバーホールも多数お預かりしております。

一般的に、ネットワークはスピーカー本体の内側にあり、ユニットと異なり日頃目にする機会があまりないため、その不調にも気づかない方も多いかもしれません。

ところがネットワークも経年で劣化し、音に悪影響を及ぼします。

お預かりするネットワークの症状としてよく見られるのは、コンデンサーなどの素子の容量漏れ・劣化、半田の酸化・劣化、各部端子の酸化・変形・劣化、各部汚れ・腐食、付属するアッテネータのガリなどです。

JBL LX5 オーバーホール前 各部酸化

こちらはJBL LX5。箱型です。中を開けてみるとやはり酸化が目立ちます。酸化物が粉をふき、これが導通を妨げていることは容易に想像できますね。

TANNOY HPD385用ネットワーク オーバーホール前 半田酸化・劣化

こちらは当社で最もよくお預かりするネットワークのひとつ、TANNOYのHPD385用の基板型のネットワークの片面です。半田付けされている部分がたくさんありますが、半田打ち漏れ、酸化が見られます。LX5 も HPD385 用ネットワークも、半田部だけでなく素子の不良がありますので、それらも交換し左右のバランスを整えます。

スピーカーターミナルに入ってきた電気信号はこのネットワークを経由して各ユニットへ向かうため、ネットワークに不具合があれば、左右の音のバランス、上下の音のバランスが崩れたり、最悪の場合ユニットを破損してしまうことも考えられます。

もちろんこれらの症状がすべてネットワークに起因しているとは言い切れませんが、スピーカーの正常な動作にとってネットワークが大切な機構であることは間違いありません。

当社では、ネットワークの修理をご依頼いただいた場合、不良素子の交換、半田打ち直し、各部端子の交換またはクリーニングなどを行い、左右のバランスを整えてお返しいたします。

TANNOY HPD385用ネットワーク オーバーホール後
TANNOY HPD385用ネットワーク スピーカーターミナル、ネットワーク取付パッキンも交換済み

ユニットと一緒にネットワークもお預かりさせていただければ、それぞれオーバーホールしたうえで、合わせてバランスチェック、エージングを行わせていただきます。

また、オリジナルのスピーカーターミナルが小さくて使いづらい、太いケーブルが入らない、という場合は、ターミナルの交換も承ります。上の TANNOY HPD385用ネットワークの写真では、WBTの24Kコートのターミナルに交換(修理代に31,800円追加)させていただております。


スピーカーネットワーク 一般的な修理価格(税抜)

オーバーホールの内容は、動作チェック、部品交換、半田修正、接点クリーニングなどを一式とします。不良素子があった場合は交換部品は別途加算(モデルによりペアで10,000円~40,000円程度)となります。

  • JBL LX5、N1200、3105、N7000:1本 16,000円 ×2本=32,000円
  • TANNOY HPD385用(基板型):1本 13,000円 ×2本=26,000円
  • TANNOY MonitorGold15用(箱型):1本 16,000円 ×2本=32,000円
  • ALTEC 604-8G用:1本 16,000円 ×2本=32,000円
  • ALTEC 604-8H用:1本 21,000円 ×2本=42,000円

※当社での修理は左右ペアが基本となります。
※価格はパーツ作成費などの影響で予告なく変更する場合があります。
※ネットワーク個々の状態はさまざまですので正式なお見積りは現物確認後にご案内します。