東京都からお預かりした TANNOY StirlingHW の修理をご紹介します。
同軸ならではのすぐれた定位と、TANNOY らしい美しい外観が特徴的なスピーカーです。

動作と外観をチェックしたら、分解して内部を確認していきます。
ユニットは25センチ口径の同軸「2558」。
エッジはゴムエッジです。
経年による劣化はみられますが、大きな問題はなくオーバーホールが実施できそうです。
※画像はクリックで拡大します。お客様のお名前部分はぼかしを入れています。
ひとつひとつ丁寧にオーバーホールさせていただきました。
磁気回路は酸化物や異物を取り除き、防錆処理を施します。ユニットとネットワークをつなぐ端子は導通改善のため交換、高域側ボイスコイルは断線予防のため再引出、劣化していたゴムエッジは当社で作成している専用ゴムエッジで貼り替えました。
ネットワークも劣化していたコンデンサーや抵抗を交換、半田打ち直し、ファストン端子交換などを実施し、左右で動作が揃うように調整しました。
加えてスピーカーターミナルを高品質のWBTのターミナルに交換させていただきました。
ユニットとネットワークそれぞれの修理が完了したら、エンクロージャーに組み込みます。
発振器とミュージックソースで動作を確認し、さらにエージングチェックで経時変化がないことを確認しようやく修理完了となります。


修理完了後、お客様から「40年も前にお父様と初めて鳴らした時の感動を再び体感することができた」というこの上なくうれしいメッセージをいただき、この仕事を続けてよかったなと思えました。
当社に修理をお任せいただき、ありがとうございました。
これからも末永く、想いでのつまったこの TANNOY StirlingHW とともに豊かな時間をお過ごしいただければうれしいです。
修理のご相談は、お問い合わせ からお寄せください。
TANNOY StirlingHW ペアの修理概算価格
基本オーバーホール 一式 240,000円(税込 264,000円)程度
※価格は予告なく変更する場合があります。
※スピーカーの状態はさまざまですので正式なお見積りは現物確認後にご案内します。
※ターミナル交換はオプションのため、上記基本オーバーホールには含まれておりません。
※送料は別途必要です。