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JBL らしい青いバッフルが特徴的な 4Way スピーカー 4344 の修理をご紹介します。

レリックでオーバーホール後のJBL4344ペア
当社でオーバーホールさせていただいた JBL 4344

ミッドとウーハーのエッジ貼り替えはもちろんのこと、全体的なオーバーホール、動作調整をさせていただきました。

もともと外観はきれいなスピーカーでした。
まず最初のステップとしてスピーカー全体の音と外観をチェックし、確認できた異常の原因を探りながら、分解していきます。

ユニット脱着時の基本ですが、安全のためスピーカーを仰向けに倒して作業します。個体によってはネジがナメているものやバッフルが傷んでいるものなどありますので、慎重に作業していきます。

動作確認では、ツイーター2405Hの2本とドライバー2425Jの1本は異常なし、そのほかは異常あり、でした。ネットワークも動作不良があり、特に低域のバランスが悪いようでした。
分解していくと、磁気の酸化・ターミナル固定ビス・ウレタンエッジ劣化、ネットワークの素子不良など、年式相応の状態が確認できました。

※写真はクリックで拡大します。お客様のお名前部分はぼかしを入れています。

お見積りをご承諾いただいたら、それぞれオーバーホールにすすみます。
基本的なオーバーホールは、磁気回路、特にギャップ内をクリーニングし防錆処理を施します。またターミナルをクリーニングし、ターミナル固定ビスを交換します。そのほか半田の打ち直し、ネットワークの素子不良交換などを実施します。

この度は、これに加えて、左右で素材が異なっていたドライバー2425Jのダイヤフラムを揃え、2122Hと2235Hのフレーム研磨もご用命いただきました。

ユニット点数が多いと工程も多くなりますが、スピーカーを甦らせるためにひとつひとつ丁寧にメンテナンスさせていただき、ようやく最後にエンクロージャーに組み込みます(ネットワークのオーバーホールは割愛しますが、コンデンサや抵抗の交換を行いました)。

エンクロージャーに組み込んだ後も、発振器とミュージックソースで確認。
さらにエージングチェックにて経時変化がないことを確認し、修理完了となります。

修理後の音色は、JBL らしく元気に甦りました。
この存在感で、お部屋も明るくなりそうですね!

大型スピーカーのため、送料のご負担もありながら当社に修理をお任せいただき、ありがとうございました。

これからも末永く JBL 4344 とともに豊かなな時間をお過ごしいただければうれしいです。

修理のご相談は、お問い合わせ からお寄せください。


JBL 4344 ペアの修理概算価格

基本オーバーホール 一式 400,000円(税込 440,000円)程度

※価格は予告なく変更する場合があります。
※スピーカーの状態はさまざまですので正式なお見積りは現物確認後にご案内します。
※送料は別途必要です。